赤外撮影を行った木簡
■通常の撮影画像 ■赤外撮影をしコントラス調整をした画像 |
赤外撮影で隠れた文字や下絵が見える訳赤外線は木簡の煤けた表面層や壁画等の顔料を透過し墨や炭素成分に吸収されCCDに像を結びます。その際に可視光カットフィルターで可視光域をカットすることにより繊細な文字や隠れた下絵を浮かび上がらすことが出来ます。 ※「埋文写真研究13 号」中村一郎氏の文章から一部転載。 ※木簡画像は奈良文化財研究所から掲載許可をいただいております。 |
赤外撮影に必要な機材
■赤外撮影フィルターを装着した ■MamiyaZD ■可視光カットフィルター ■光源(大型ストロボ) ■三脚 |
赤外撮影の仕組み
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<赤外線無しで撮影> |
<赤外線有りで撮影> |
ルノアールのキャンヴァスに描かれた油彩画、絵具の美しい色が見える |
表面だけでは判らない筆遣い、タッチなどを見る事ができる |
世界的な名画を調査・解析する
絵画では修復の目的や調査(タッチや形式、時代判定)の為に、赤外、紫外、X線での撮影が行われる。撮影に使用されるカメラ機材は特殊なもので、扱いには専門の知識が必要です。 MamiyaZD赤外撮影システムでは、撮影のために特別な技術や知識が無くても赤外撮影が可能です。 |
■作品情報■ 作品名:「水のなかの裸婦」 作者: ピエール・オーギュスト・ルノワール 1888(明治21)年、 油彩/カンヴァス 所蔵:ポーラ美術館 ※絵画の画像はポーラ美術館から掲載許可をいただいております。 |
<赤外線無しで撮影>黒田清輝作のキャンヴァスに描かれた油彩画 |
<赤外線有りで撮影>点線の部分に別の下絵があることが確認できる。 |
<下絵がある部分の拡大図> |
黒田清輝の菊も調査の為に赤外撮影をしたところ本作品とは別の下絵が出てき、作品をめぐる歴史的な意義を再発見することに貢献した。
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